遺伝子検査の重要性
遺伝子検査は、ファブリー病の診断と治療に役立ちます。
遺伝子型のみでファブリー病の進行を判断することはできません。病因は複雑であり、あらわれる症状や疾患の進行は患者によって大きく異なります1,2。症状がみられない、あるいは軽度であったとしても、病因となるグロボトリアオシルセラミド(GL-3)、血漿中グロボトリアオシルスフィンゴシン(Lyso-Gb3)などが蓄積するために、長期的にみると臓器や組織に障害をきたすことがあります3,4。ファブリー病が疑われる場合は、一般に遺伝子検査が推奨されます3,5 。
ヘテロ接合体の女性では、α-ガラクトシダーゼA(α-Gal A)活性が正常とみなされることがあるため、遺伝子検査がファブリー病を診断する唯一有効な方法です6。
ファブリー病患者がいる家系ではα-ガラクトシダーゼ遺伝子(GLA遺伝子)の解析を行うことにより、ファブリー病に特徴的な症状がみられる前から発症リスクのある親族を見つけて診断することができます7。